防錆
2014年05月15日
Paint and rust protection (from blog.brompton.com)
I found this article very interesting and useful, thus decided to localize into Japanese below. こちらの記事に関心を持ち、役に立つと思ったので下記に日本語に翻訳した。
塗装及び防錆について (2014年3月19日のblog.brompton.comの記事より)
ブロンプトンで使用している塗装関して、パイプ(フレームチューブ)内部を保護した方が良いのか、末端の穴を塞いだほうが、防錆には良いのかというような質問をよく受けます。以下に、スチール製のフレームパーツに施されている塗装と腐食防止方法に関して説明します。
すべてのブロンプトン (RAWカラー含む) は、フレーム外部にパウダーコート塗装がなされています。フレーム内部についてはパウダーコートされていません。スチール製のフレームパーツに関してはすべてのパイプの末端が開口型で、(ただしチェーンステーをつないでいるパイプは例外です)、それらの各パーツは塗装前にリン酸塩処理を行っています。この処理で表面から金属内部にまで及ぶような腐食を防いでいますので、フレームパイプ内部や、フレームの未塗装箇所に発生した錆は、見た目上の問題で、構造上の問題ではありません。当社では最近、コーティングのプロセスを変更し、(塗装されているパーツについては) パイプ内部には黒い塗装を均一に施しています。このe-coatと呼ばれるプロセスは、リン酸塩処理と同じ防錆効果があります。
フレーム内部にはパウダーコーティングが出来ないため、このような防錆コーティングを行っています。静電気を用いたパウダーコーティング塗装というのは、ファラデーケージ効果により、パイプの内部にまで(簡単には)塗装が行き届かない特徴をもっています。この効果に関してご存じない場合は、金属外周に静電気を帯びている場合、その内周部には静電気効果が及ばないと考えて下さい。
したがって、逆の電極を帯びた塗装粉末は、パイプの内部には付着しないということになります。これは、パイプの内径よって塗装が届く範囲が変わりますが、パイプ末端から3-10mm程度より内部には、パウダーコート塗装が付かないと言うことを意味しています。
クランプ周辺、2つのヒンジとクランププレートが触れる箇所については、塗装は剥離することがあります。これは、クランプと塗装部分に対して乗車中に発生する動的な加重によるものです。特にメインフレームのヒンジ部に関しては、乗車中に大きな加重がかかるのでこの傾向が顕著ですが、ハンドルバーのヒンジに関しても同様の事象が発生する場合があります。
クランプの接触する部分の塗装剥離、摩耗に関しては、時間の経過とともに、すべてのブロンプトンで発生します。もし、ヒンジの開閉を勢いよく行った場合は、この症状が早く発生することになります。塗装が剥離したとしても、金属部分は塗装前にリン酸塩処理を行っていますので、軽微な錆や塗装剥離で済み、構造的な問題となるような重大な錆は発生しません。通常の摩耗や傷というのは機能的な問題ではありません。
金属表面は経年によってくすみますので、Rawカラーの場合は、塗装されているモデルとは違い、時間の経過によってそれが明確になるでしょう。Rawカラーのブロンプトンは、加工と溶接によって、見た目が1つ1つ異なります。工業製品的な表面処理ですので、完璧な外観というのはありません。
金属フレーム加工時に腐食を防止する処理がなされているので、防錆効果のある何かを別途使用したり、パイプ末端を塞ぐ必要はありません。パイプ末端を塞いだ場合、パイプ内部に水分を維持してしまい、水分を逃がさなくなる可能性があるため、利点より欠点の方が多いです。